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平成19年建築基準法改正 ブログトップ

建築基準法4号特例のその後(国土交通省からの通達文書) [平成19年建築基準法改正]

 「四号建築物に係わる確認・検査の特例の見直しについて」成る文章が、うちの所属する愛知県陶器瓦工業組合経由で回ってきました。

 この文書の発行日付は4月22日と古いことと、ネットで検索をかけてみると同じ文書が様々な建築士会や行政によって公開もされており、あえて記事にするまでもないのではないかとも思いましたが、昨年より一貫して建築基準法改正や四号特例の廃止について記事を書いてきたこともあり遅ればせながら記事の形で紹介させていただきます。

木造建築の危機「4号特例廃止」(大工さんは何故黙っているの?・建築基準法改正・木造在来工法・伝統工法)
http://kawaraya-taisei.blog.so-net.ne.jp/2007-11-25

建築基準法「4号特例廃止後の確認申請情報」「廃止日程の白紙撤回」(数日表紙に出します:平成19年6月20日建築基準法改正)
http://kawaraya-taisei.blog.so-net.ne.jp/2008-01-11

 

事務連絡
平成20年4月22日

各住宅・建築・不動産関係団体の長 殿

国土交通省住宅指導課長

四号建築物に係わる確認・検査特例の見直しについて

小規模な木造戸建て住宅等の建築基準法(昭和25年法律第201号。)第6条第1項第4号に揚げる建築物については、建築基準法第6条の3及び第7条の5に於いて、建築士が設計・工事監理を行った場合に構造耐力等に関する規定の審査を行わないという確認・検査の特例(以下四号特例という。)の規定が置かれています。

 先般、四号特例が適応された建売り住宅において、壁量計算が行われていないなどの不適切な設計が行われ、約1,800棟の住宅で構造強度不足が明らかになる事案が発生したことを踏まえ、四号特例の見直しを検討しているところですが、見直しの具体的な内容や時期については今後の検討課題であり、また、その実施にあたっては、設計及び審査の現場が混乱しないよう十分な周知等を図ることとしています。

 つきましては、四号特例の見直しに係る当面の対応について、別添のとおり建築関係者向けの文章を作成しましたので、貴団体の機関誌やホームページ等において当該文書を公開するなど、その周知方よろしくお願いします。 

 

 そして、別添文章は以下です。

 別添

建築関係者の皆様へ

国土交通省住宅局建築指導課

小規模木造建築物などに係る構造関係規定の審査省略特例の見直しについて

 現在、小規模木造建築物など建築基準第6条第1項第4号に揚げる建築物については、建築士が設計・工事監理を行った場合には、建築確認などにおいて構造関係規定の審査を省略することになっています。過日、この審査省略特例(以下「四号特例」といいます。)が適応された建売住宅において、不適切な設計が行われ、約1,800棟の住宅で構造強度不足が明らかになる事案が発生しました。

 こうした問題を踏まえ、今後四号特例を見直すことにしていますが、その実施にあたっては設計及び審査の現場が混乱しないよう十分に周知等を図って参りますので、建築関係者の皆様におかれましては下記の点にご留意下さい。

【留意点その1】 今後、構造設計一級建築士制度の創設等を内容とする改正建築士法が施行されますが、四号特例の見直しを改正建築士法の思考と同時に実施するものではありません。四号特例の見直しは、設計者などが十分に習熟した後で行うこととしており、その実施時期はまだ決まっておりません(別途、建築基準法施行令の改正により決定することになります。)。

(注)
・改正建築士法の施行期日は、原則として平成20年11月末頃(ただし、一定の建築物については構造設計一級建築士による設計又は方適合確認を義務付ける等の改正に係わる施行期日は平成21年5月末頃。)を予定しています。

【留意点その2】 四号特例の見直しに関連し、本年夏頃より全国各地で、設計実務者向けに戸建て木造住宅の構造計画に関する講習会を実施します。

(注)
・講習会は、(財)日本住宅・木材技術センターの主催により実施する予定です。

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建築基準法「4号特例廃止後の確認申請情報」「廃止日程の白紙撤回」(数日表紙に出します:平成19年6月20日建築基準法改正) [平成19年建築基準法改正]

 建築基準法改正4号特例廃止に関する、私のオリジナルルートからの情報による記事なのですが、先週末のUPで、その後新しい記事を二本書いたこともあってウィークデイには表紙にいませんでしたので、あえて数日間の間一番頭に出しておきます。

 私自身は瓦という一建材メーカーの人間に過ぎず、構造設計の実務に明るくありませんので、おかしな点やご意見ご感想など、是非コメントいただけると嬉しく思います!

(私自身が勉強になります。どんなつまらないことでもコメントは大歓迎です!)


 昨年6月20日の建築基準法改正がらみで、前に4号特例の廃止について記事を書かせていただきましたが、「廃止日程の白紙化」と、未確認ながらも「廃止後の確認申請」についての情報が入りましたので紹介させていただきます。

    木造建築の危機「4号特例廃止」(大工さんは何故黙っているの?)
    
http://blog.so-net.ne.jp/kawaraya-taisei/2007-11-25


 まず始めていらっしゃった方のために「4号特例」についてなのですが、4号特例というのは、昨年の建築基準法改正時に構造計算の必要がないと定められた2階建て・面積500㎡以下の比較的小規模な木造建築物に対する例外規定のことを言います。

 一般的には普通の木造戸建て住宅として認識していただければ良く、従ってこのカテゴリーに於いては当初申請書類の変更などによる混乱はありましたが、現在では比較的順調に確認申請が行われています。

 ただし改正当初の国土交通省の発表では、平成20年末(つまりは今年末)での4号特例の廃止が打ち出されており、木造建築の構造計算が出来る設計士は100人に1人もいらっしゃらないことから、昨年の建築基準法改正以上の「官製不況」がまた起こるのではないか?と、建築関係者は戦々恐々としております。


 

「4号特例廃止後の確認申請」

 有る信頼のおけるルートよりの情報ですが、4号特例の廃止後も壁量計算など従来の構造設計法での申請が可能な方向で申請方法の検討が進行しているようです。

 具体的には、規定の申請シートの記入を行うことで平成12年改正時建築基準法-仕様規定の範疇で壁量計算・4分割法・偏心率比較的簡単に算出出来るフォーマットを定め、従来の構造設計法での判定が行えるように検討が進んでいるとの情報を得ました。


 もともと、能登地震や中越沖地震などの大規模地震被災地現地調査を通して、従来の構造設計手法で何ら問題はなく、問題があるとすると手抜き工事やシロアリや結露による構造材の腐朽の方だと思っていたこともあり、申請書類は変われども現状のままの設計方法がそのまま運用されそうな情報に、賛意を示させていただきたいと思います。

(これで問題は、中間検査や完成検査の厳格な実施による手抜き建築の防止に絞られそうです。:ただ、これでは伝統構法は救われないのですね...。)

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木造建築の危機「4号特例廃止」(大工さんは何故黙っているの?・建築基準法改正・木造在来工法・伝統工法) [平成19年建築基準法改正]

 書く書くと記事の予告はしつつも、この話題は気が重く、なかなか書き出すことが出来ませんでした。

 私の直接の仕事は瓦という一建材メーカーに過ぎず、認識の間違っている点もあろうかとは思いますが、勇気をふるって記事にします。

 

 今年6月20日の建築基準法の改正で、国土交通省の失態により確認申請が滞り、新規の着工が著しく減っていることは、新聞等でも読まれていると思います。

 今の段階は、4号建物(木造2階建て以下、500㎡未満:構造計算が免除)については、比較的順調に確認申請が降りるようになり、それ以外の構造計算が必要な建物は相変わらず大混乱の真っ最中だと聞いています。

マンションなどの高層建物は相変わらず建たず、都市部ではマンション価格の高騰などもを招いているようです)

 ただし、4号建築についても中間検査の実施がどのくらい厳密に行われるか?の様子見をしていらっしゃる方もそこそこいるとの話を聞いており、申請数自体がまだまだ元の水準にまで行っていないようです。


 今回の記事で書こうと思っているのは、その「4号建築」についてです。

  4号というのは、今回の建築基準法改正の手続き上で確認申請に必要な書類の形式が変わり必要書類の量は増えるものの、基本的な審査内容は変わらず構造計算の必要がないと例外規定で決められている分類のことで、「4号特例」と呼ばれることもあります。

(余談:それなのに何故、確認申請がこれほど滞ったのか?不思議に思いませんか?)

 本格的な構造計算をしていないとは言っても、幾度もの地震などの自然災害を経て信頼性について実証されてきた「壁量計算」という簡易的な構造計算法によって設計されており、信頼性に於いて心配いただく必要はありません

「壁量計算」の妥当性については、私自身幾度にもわたる災害被災地の視察によって大丈夫だとの確信を持っています)

  「平成19年新潟県中越沖地震」瓦屋根に関する報告書(平成19年7月16日 新潟県中越沖地震:柏崎市・刈羽村)
  
http://blog.so-net.ne.jp/kawaraya-taisei/2007-08-23
  (他にも幾つかの被災地視察記録が記事にしてありますので。興味のある方はリンクをたどっていってください)

 

 その4号特例が、今のところの予定では来年末で廃止になり、再来年の平成21年には木造の小規模な低層住宅も構造計算の対象に成ってしまうことが、既に今回の法改正の時点で既に決まっているそうです。

 そして驚くべき事に設計士の先生方のお話を聞いていると、実は木造建築の構造計算がちゃんと出来る設計士というのは100人に一人もいらっしゃらないそうで、構造計算が義務づけられれば、在来の木造建築がほとんど建てられなくなってしまう事態が発生してくるとの予測を耳にしています。

(私自身、木造伝統工法の構造計算と木造在来工法の構造計算を混同しているかもしれません。どなたかご教授下さい。)


 「これって、大変な事態ではないですか!?」

 おそらくは、今回の大混乱どころの騒ぎではなく、日本の建築全般に今回よりも遙かに大きなインパクトが発生することが歴然として居るではありませんか?

  人間と環境に優しく、安全家づくり-減少する持家着工、迫る4号特例廃止・瑕疵保証義務化..
  
http://blog.so-net.ne.jp/kazusin/2007-11-02

  建築構造設計-伝統構法が大変なことになっている
  
http://blog.so-net.ne.jp/kentikukouzou/2007-10-31

 

 そもそも今回の法改正は、姉歯問題のような強度偽装を制度的にどう防御するか?と言う観点で議論された改正で、国会での議論も中高層の建物の話が大半で、低層の木造住宅について議論された記憶が私には全くありません

 そして、実際に大きな影響を被るであろう大工や工務店の方と話をしていても、今回の混乱が話題に上がることはあっても、この事実が全知らされていません。(つまりは、まともな周知が行われていないと言うことです)

 「これはいったいどうなっているのでしょうか?」

(なにか、大きな意図があると思われて仕方ありません)


 恐らくはハウスメーカーなどでは、来年末までの間に構法の認定などを進め易々と対処するのでしょうが、地域に根ざした責任施工の大工や工務店は、全く新築の仕事が出来ない事態に立ち至ることが容易に想像できます。

(木造在来工法の設計が出来る人自体がいないのでは、設計を外注することすら出来ません)

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ニチアス・東洋ゴムの耐火偽装、ゼネコンの手抜き工事の根本要因?(タイムリーな話題ではなく失礼) [平成19年建築基準法改正]

 多少時間が経過してタイムリーな話題ではなくなりつつありますが、一連の耐火偽装ゼネコンの鉄筋不足の発覚について思うことがあり、記事にさせていただきます。

 業界が多少違うので的確なコメントではないかもしれませんが、もし認識が異なっている点などありましたら遠慮無くご指摘下さい。

 

 ニチアス・東洋ゴムの問題は氷山の一角に過ぎないと考えています。

 また、表沙汰になるかどうかは解りませんが、耐火認定だけではなく構造用の金物や鉄筋・鉄骨、認定品のねじや釘に至るまで、本質的には同じ問題を抱えていると思っています。
(ツーバイフォーに使うねじの一本一本まで認定品を使わねばならないことになっています)

 私は本質的な問題は二つあると考えており、一つは大臣認定の民間開放の問題です。

 「民間に出来ることは民間に」との旗印で、様々なものが民間開放されたわけですが、建材メーカーは「より安い認定料金」で「より短い期間」に「より簡単な試験」で認定を得たいという意識を本音では持っています。

 つまり、よりいい加減な試験をするところに認定依頼が集中し、売上や利益が上がると言うことです。

 厳格な試験を行おうと思う試験機関があったとしても、逆に仕事が集まらず経営的な危機を迎えることになり、倒産よりはマシと危険領域に手を染めざるを得なくなり、一つでもそういう機関があると知ると建材メーカーもより原価の安い建材を作り、その機関で認定を通すことによって利益の確保を考えるようになります。
(これだけ原材料が高騰しまっている昨今、利益の確保と言うよりも「従業員の雇用を守るため」にやらざるを得ない場合もありますが、ルール違反に違いはありません。)

 多少話が変わるかもしれませんが、姉歯問題もそれを通した審査機関についても実は同根で、そうした構図の中で耐震偽装物件を量産していったわけです。

 確信犯で法の編み目をくぐろうとの意志を持った業者に対しては、どれだけ法規制監視体制を厳しくしようとも、さらなる対策が編み出されるだけのいたちごっこでは無いでしょうか?

 また、一人の横着な検査担当者の存在だけで簡単に崩せる制度でしかありません。

 

 今回の耐火偽装問題での国土交通省の記者会見だったと思いますが、実に象徴的な一言が頭に残っています。

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建築関連中小企業に対するセーフティーネット(建築基準法改正・確認申請の滞り:金融支援) [平成19年建築基準法改正]

 一連の建築基準法改正後の混乱への対策として、国土交通省は10月9日に総務省と連名で建築関連中小企業の経営安定のための「金融面での支援」についての文書が出てきました。

 

 対象は、建築関連の中小企業者(建築資材関連中小企業者も含む)で、

  1. 政府系金融機関・信用保証協会・商用商工会議所での特別相談窓口の設置
  2. セーフティネット貸付(経営環境変化対応資金)の適用
  3. 既往債務の返済条件緩和の対応

といったもので、今回の建築基準法改正で資金繰り面で苦境に陥っている中小企業に対して、確認申請処理が順調に回るまでの当座の間、短期の運転資金の面倒を見ようというものです。

 もしこのBLOGをご覧の方の中で、利用したいという方がいらっしゃいましたら、下記にこの文書の原本のダウンロード先を貼っておきますので、印刷したものを持って取引金融機関の窓口に行かれたらいかがでしょうか?

 なお、昨日弊社の取引金融機関の窓口で聞いたところでは、まだ金融機関の窓口にまでは情報が降りてきていないとのことでしたが、数日中には情報が伝わってくるのではないか?との事です。

 

改正建築基準法の施行に関する追加措置について-国土交通省HP
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/07/071009_.html

別添1 総務省との連名通知(各都道府県知事あて) PDF文書
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/07/071009/01.pdf

別添2-1 建築関連の中小企業者対策について(中小企業庁プレスリリース)  PDF文書
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/07/071009/02.pdf

別添2-2 セーフティネット貸付制度 PDF文書
http://www.mlit.go.jp/kisha/kisha07/07/071009/03.pdf

冬柴大臣会見要旨(平成19年10月9日)
http://www.mlit.go.jp/kaiken/kaiken07/071009.html
(この件に関しての冬芝国土交通大臣の会見の要旨です。)


 

 一連のこの騒動に対して、初めて有効そうな対策が出てきました。

 前に記事で書いた「当面の対策」のうちの一つが、これでクリアになったと思っています。

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自民党国土交通部会の国土交通大臣への申し入れ(建築基準法改正後の確認申請の大混乱) [平成19年建築基準法改正]

 10月4日に自民党国土交通部会として冬芝国土交通大臣に対し、確認制度の見直しを含めた改善策を検討するよう求めたようです。


改正建築基準法:自民党の国土交通部会、国交相に申し入れ(毎日新聞)
 耐震データ偽造事件を受けた建築基準法の厳格化の影響で新設住宅着工戸数が大幅に落ち込んでいる問題で、自民党の国土交通部会は4日、事態の早急な改善を求め、冬柴鉄三国土交通相に申し入れ書を提出した。

 改正建築基準法の審査基準の解釈が自治体や確認検査機関、建築士などの間で解釈が分かれていたり、細かな変更でも審査をやり直すため審査料が増え、手続きが必要以上に滞るなど、問題点が指摘されている。このため、関係者間の情報共有や習熟者による研修会、申請手数料や計画変更の取り扱いを現場の実情に沿った対応に改めるよう求めた。

 これに対し、冬柴国交相は対応の円滑化を図る考えを示したが、「審査が緩やかだったために耐震偽装事件は起きたのであり、(改正で)責任を明確にした」と述べ、改正法の条件緩和には難色を示した。【辻本貴洋】

改正建築基準法:自民党の国土交通部会、国交相に申し入れ - 毎日jp(毎日新聞)
http://mainichi.jp/select/seiji/news/20071005k0000m010101000c.html

(文末に、自民党国土交通部会の申し入れ書、大臣会見の内容、次官会見の内容などへのリンクを貼っておきますので、時間があったら読んでください)

 


 

 大臣並びに次官のコメントが聞こえるようになったのはこの事態が表面化し、関心を集めるようになった現れでありやや前進とは言えるのですが、審査が緩やかだったために耐震偽装事件は起きたのであり、(改正で)責任を明確にしたと言う冬柴大臣の認識については、このBLOGでも再三指摘しているように大きな間違いと言わざるを得ません。

 

 何度でも書きますが、姉歯事件の本質安い物には安いだけの価値しかない!というあたりまえの一般認識がなかったことにより発生した事件で、確信犯で法の編み目をくぐる抜ける業者に対しては、どれだけ厳格な評価基準を定めようとも「さらなる対策」を編み出すだけのことで、何の効力も発揮しません

 例えて言えば、政治資金規正法幾度にも渡る法改正で厳格化が進んでいますが、それぞれの段階で完全だと思われたシステムでも必ず対策が生み出され「ザル法」と化してしまいます。


 また、いわゆる姉歯事件「確信犯による偽装を誰もチェックできなかった」ことによって起こったとの考え方に基づき今回の建築基準法改正が行われたとのことですが、改正後であっても確信犯で行われる偽装を見抜くことが本当に可能なのでしょうか?

 私が複数から聞いている話では、今回の法改正でも確信犯で脱法行為を行おうとすれば可能で、何のための改正かよく解らないというものです。


首相交代と建築基準法改正後の混乱解消(公明党の素人大臣は勘弁して!)
http://blog.so-net.ne.jp/kawaraya-taisei/2007-09-18

 

 いわゆる姉歯物件も、建築の実務に携わったプロが図面を見れば一目瞭然だったそうです。

 現に、姉歯物件の施工を請け負った木村建設の施工下請をしたことのある友人の話によると、鉄筋の少なさ・柱の細さなど一目瞭然で、以後オファーがあっても木村建設の仕事は請け負わないことにしたとのことです。

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福田首相所信表明演説。建築基準法改正問題·高耐久住宅に言及(建築確認の滞り・200年住宅) [平成19年建築基準法改正]

 一昨日の福田首相の所信表明演説の中で、今回の建築基準法改正と、高耐久住宅についての明言がありました。

 やや遅きには失しますが、このBLOGでも扱ってきた6月20日の建築基準法改正を起点とする一連の確認申請の滞りによる建築業界の混乱状態情報が官邸まできちんと伝わり対処について前向きに取り組む旨のメッセージであるとラジオを聞きながら一瞬ハッといたしました。

 今回の臨時国会での論戦国土交通省に対する指導などを通して、何とか前向きに進んで欲しいものだと思われて成りません。

 なお、先週の出張中に組閣があり、組閣後の閣僚会見を注視していましたが、冬柴国土交通大臣(留任)の口からは建築基準法改正についての言及が全くなかったことを申し添えさせていただきます。(大臣は、問題の大きさを認識されていらっしゃらないのでは?

 

(以下、福田首相所信表明演説より抜粋

 国民生活に大きな不安をもたらした耐震偽装問題の発生を受け、安全・安心な住生活への転換を図る法改正が行われました。成熟した先進国となったわが国においては、生産第一という思考から、国民の安全・安心が重視されなければならないという時代になったと認識すべきです。政治や行政のあり方のすべてを見直し、国民の皆様が日々、安全で安心して暮らせるよう、真に消費者や生活者の視点に立った行政に発想を転換し、悪徳商法の根絶に向けた制度の整備など、消費者保護のための行政機能の強化に取り組みます。

(途中省略)

 従来の、大量生産、大量消費を良しとする社会から決別し、つくったものを世代を超えて長持ちさせて大事に使う「持続可能社会」へと舵(かじ)を切り替えていかなければなりません。住宅の寿命を延ばす「200年住宅」に向けた取り組みは、廃棄物を減量し、資源を節約し、国民の住宅に対する負担を軽減するという点で、持続可能社会の実現に向けた具体的な政策の第一歩です。地球環境に優しく、国民負担も軽減できる暮らしへの転換という発想を、あらゆる部門で展開すべきです。

福田首相 所信表明演説-全文(2-1)(産経新聞) - Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071002-00000076-san-pol

福田首相 所信表明演説-全文(2-2)(産経新聞) - Yahoo!ニュース
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071002-00000077-san-pol

 

 私自身国会での論戦については注視してゆきたいと考えていますが、ここで改めて私なりに問題点の整理をしておきますので、国会中継などを見聞きする参考にしていただければと思います。


(前に書いた関連記事)

建築基準法改正と瓦の出荷減。関係有りや?無しや?(戸建て住宅着工減:平成19年6月20日改正建築基準法)
http://blog.so-net.ne.jp/kawaraya-taisei/2007-08-28

首相交代と建築基準法改正後の混乱解消(公明党の素人大臣は勘弁して!)
http://blog.so-net.ne.jp/kawaraya-taisei/2007-09-18


 

 私個人として、面識がある国会議員数人(名刺にお交換をしたことがある程度の面識です)に、与野党を問わずこの混乱状況を認識いていらっしゃるかどうか?との思いから、今回の建築基準法改正後の混乱についての情報提供を行いました。

 結果として、数名の国会議員の先生から自分で打ったものと思われる返信メールをいただき、その後アクセス解析によると、このちっぽけなBLOGに衆・参両院や関連省庁よりのアクセスが今日に至るまで続いています

 ITの進歩により、一市民と国政の場で力を持っていらっしゃる方との距離が縮まっているのだという事実を認識すると共に、御返事を下さった国会議員の先生方に正直言って感動いたしました。

 この場を借りて、御礼申し上げます。

 「ありがとうございました!」


(小さな声でもちゃんと中央に届く世の中に成りつつあります。この記事を読まれていらっしゃる皆さんも、情報を発信すれば必ず声は届きますので、勇気を持って発信してゆきましょう!) 

 

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(私が問題点として考えることを改めてまとめました)

現状把握と、問題解決へのロードマップ(具体的な解決日程)の提示がされるかどうか?

 今回の法改正の本質は、福田首相の所信表明演説でも触れられていたように姉歯事件(強度偽装事件)により建物の構造信頼性について建築建設業界が消費者の信頼を失い、建物の信頼性回復のために「確認申請の手続きの見直し」と、「運用の厳格化」が核になった改正でした。

(私個人としては、マスコミにお役所の責任を言われすぎたために、お役所自体の自己防衛のための改正だと思われて仕方ありません)


 ただし、施行当日の6月20日になっても受付窓口である地方自治体に実際の運用方法や基準などがほとんど示されていなかった為に(明らかな準備不足)、設計事務所や建築会社から出されてきた確認申請にどう対処して良いか解らず、建築確認がほとんど降りてこない状態が長く続いてしまいました。

 また確認申請手数料の大幅な値上げと、改正前と違い一度確認申請を出しておいてから、お施主様との打ち合わせで修正が発生した際には変更申請で対応できていた手続きが一旦提出したら修正が認められない制度となり、確認申請が出しづらい状況も生まれています。


 現況に於いては、4号建築物(2階建て以下の木造建物:法6条第1項第4号にて定義)については書式の変更と提出書類の増大があったものの最近になってようやく確認申請が順調に降りるようになりつつあるとの情報もありますが、それ以外の建物については相変わらずの停滞状況が続いているようです
(自治体の窓口によって温度差がずいぶんあるようで、断片的な情報では解決に向かっているようなのですが、私達の視点では全体を俯瞰して得られる情報が少なく、全体状況の把握が困難でした。)


 わかっていたはずの法改正なのに何故こんな混乱が起こってしまったのか?大きな疑問がありますが、何にもまして急がれるのは現在の全体状況の把握と、一つ一つの問題解決がどのタイミングで図られるのか?を具体的な日程で明示された「ロードマップを提示していただき、私達住宅業界や一般のお施主様に対して見通しを与えていただきたいと考えています。

 


「信頼性=付加価値」との常識の一般への定着(高耐久住宅への道でもあります)

 今回の建築基準法の改正が姉歯事件の再発防止だとすると、私個人の考えでは法改正の制度設計がどこか間違っているように思われてなりません。

 姉歯事件の本質「安い物には安いだけの価値しかない!」と言うことだったと認識しており、どれだけ法の編み目を厳しくしようとも確信犯で手抜きを行う業者にとってはさらなる対策を考えるだけのいたちごっこで、
場合によってはお役所のお墨付きがあるから、こんな安い家でも大丈夫!」との世界を作ることにもつながりかねず、今回の法改正の内容自体に疑問を持っています。

(姉歯事件の際に、建築確認を出したお役所の責任マスコミに言われすぎましたので、自己防衛のための法律を書かざるを得なかった気持ちは良く理解できます。マスコミにも問題があったように思います)


 本来であれば、前々回の建築基準法改正時の考えにたち帰って、住宅の「品質確保促進法」での対応や「性能表示制度(性能を数値で評価して表示する制度:第三者機関での評価が原則)」の充実と一般への認知によって信頼性=付加価値」の世界を広げてゆくのが本来の姿だったのではないか?と考えています。

 少なくとも、これまで全く問題の発生してこなかった戸建て住宅に関して、真面目にやってきた業者とお施主様に負担のしわ寄せを求めるような改正は絶対におかしいと感じています。


 おそらく今回の法改正に付帯して、今後建築業法などの関連のある法律の改正が進むと思いますが、前述の「性能表示制度」創設の考え方にたち帰って「耐久性」「構造強度」などの表示項目の見直しと、一般への認知によって「信頼性=付加価値」との世界を作っていただくことが、
福田首相が所信表明演説でも触れられた「200年住宅」などの高耐久住宅への道を切り開いてゆくことにもつながってゆくものだと思っています。

 また、もう一つの方法としては自動車保険などで行われているように保険業界とのタイアップで、「高耐久住宅」「構造安定性の高い建物」「検査を受けて転売時に転売しやすい建物」は火災保険や地震保険が安くなるなどの仕掛け作りも有効なような気がします。


 高耐久住宅(200年住宅)というのは、当然の事ながら現状の住宅事情では使用部材にも工法にも構造にも特段の配慮がされた建物と言うことになり、通常のコストでの建築は不可能です。

 「安ければどんな家でも良い」「坪単価先行の住宅業界」を打ち破り高耐久の価値について一般への認知度を上げなければとても到達できるものではありません。

 なによりも、冒頭書かせていただいたように「お役所のお墨付きがあるから、こんな安い家でも大丈夫!」ではなく、「信頼性=付加価値」と認識されるような世界を実現、「真面目にやっているものが報われる社会の実現」を期して欲しいと考えています。

 


今回対象外とされている4号建築物の今後の扱い(壁量計算を残して欲しい)

 今回、木造2階建て以下床面積300㎡以下の建物は「4号建築物」として構造計算の対象外と一応はされていますが(構造計算はしなければならないことにはなっているようですが、計算書の提出は必要ない:書類の増大と書式の変更で大混乱だったようです:修正申請が出来ないのは他と同様なようです)、数年後にはこれについても構造計算が義務づけられているようです。

 現在、これらの住宅では本格的な構造計算に比べて簡易的な「壁量計算」と言われる構造設計法が広く採用されています。

 「壁量計算」は歴史の風雪にも耐え、幾度かの大地震などによっても妥当性の証明された大変良くできた設計法だと言われており、実際に先日の能登半島地震や新潟県中越沖地震でも、建築基準法昭和56年改正の新耐震基準および、平成12年改正(耐力壁の配置バランスに配慮)後の建物ならば、壁量計算で設計され建物の被害が全くなかったことを私自身実見しています。


(地震関連報告書)
「平成19年新潟県中越沖地震」瓦屋根に関する報告書(平成19年7月16日 新潟県中越沖地震:柏崎市・刈羽村)
http://blog.so-net.ne.jp/kawaraya-taisei/2007-08-23

「能登地震」瓦屋根に関する報告(新潟県中越沖地震、お見舞い申し上げます)
http://blog.so-net.ne.jp/kawaraya-taisei/2007-07-17

「瓦屋根は地震に弱い」は、正しくない!?
http://blog.so-net.ne.jp/kawaraya-taisei/2007-03-13

 

 つまり、これまで全く問題の発生していない設計法を、「わざわざ手間のかかる方法」に変える意図が私には全く解りません

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首相交代と建築基準法改正後の混乱解消(公明党の素人大臣は勘弁して!) [平成19年建築基準法改正]

 6月20日の建築基準法の改正と、その後の「建築確認が降りない」というお役所窓口での大混乱についての記事を、前に書かせていただきました。

(6月20日以来 建築確認がほとんど降りておらず、建築業界は空前の大混乱状態に陥っています。このままでは、秋から冬にかけて建築関連業者の大量倒産もあり得る事態です。)

 

建築基準法改正と瓦の出荷減。関係有りや?無しや?(戸建て住宅着工減:平成19年7月20日改正建築基準法)
http://blog.so-net.ne.jp/kawaraya-taisei/2007-08-28

「住宅着工統計(平成19年7月分) 国土交通省 総合政策局 情報管理部 建設調査統計課 平成19年8月31日公表」
http://www.mlit.go. jp/toukeijouhou/choj ou/kencha.htm


 

 今回の改正は、姉歯事件(強度偽装事件)の際にマスコミが「建築確認を出したお役所の責任」を言い過ぎたために、お役所側が自己防衛のために採った改正だと私個人は考えています。

耐震偽装事件の際に、お役所に全ておっ被せてしまうマスコミの対応に違和感を感じ続けていました。:お役所の責任をこれだけ言われれば、自己防衛のために措置を講じるお役所の気持ちもわからないではありませんが....。)

 どんなに厳しい法改正が行われたとしても、「審査の最低基準」しか考えなかったり、法の編みの目をくぐり抜け「利益優先の手抜き」を考え出す業者の根絶が出来るとは到底考えられません。

 

 本来であれば、「安い物には安い理由がある!」との単純な現実をお施主様に気がついていただくことが解決法で、問題の発生していない「真面目にやっている業者」や「お施主様」の不利益になる改正は筋が違うと思っています。

お役所のお墨付きがあるから、「こんな安い家でも大丈夫!」なんて世界は、作って欲しくありませんでした。

 また個人的には、「住宅品質確保促進法」「住宅性能表示制度」の改定による性能表示項目の構造まで含めた充実と、第三者審査機関による審査の厳格化、更にそれを「付加価値」と受け止められるだけの周知を行い乗り切るべきではなかったか?と思われて成りません。

 

 これというのは結局、目先のことや自分の組織を度外視して「日本全体での建築行政」を背負って立つだけの自負を持った官僚居なくなってしまったと言うことなのか?と感じています。

 そして相変わらず政治は、官僚の書いた法案によって「何が起こるのか?」の創造力に欠け、そのままスルーしてしまう眼力しか持ち合わせていなかったと言うことを露呈してもいます。

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建築基準法改正と瓦の出荷減。関係有りや?無しや?(戸建て住宅着工減:平成19年6月20日改正建築基準法) [平成19年建築基準法改正]

 少し頭を悩ませています。

 ここ数ヶ月瓦の出荷状況が低調で、毎月前年出荷を大きく割り込んでいます。

 様々な情報を集める過程で、今年6月20日より改正になった「改正建築基準法」の影響があるのではないかとの声を複数から聞きました。


 改正内容を自分なりに確認した範囲では、
「木造 2 階建て以下、延べ面積500 ㎡以下、高さが13mかつ軒の高さが9m以下の建築物」は対象外であるように読み取れ、大きな打撃になるようには思えませんが、

業界紙を読むと、
「改正後2週間で建築確認を申請された戸建て住宅30軒のうち、建築確認が降りたのは4件のみ」

「当分建築確認が難しい」

「持ち家などの小規模建築物の設計業務が遅れた」(日本屋根経済新聞)等の話も見え隠れし、現在の出荷低迷の背景となっているような気もしています。

 

 私自身、愛知県内の30~40棟/年クラスのプレハブメーカー
「建築確認が、改正後まだ一件も降りてきていない」(先月末)や、

金融機関で
「建て売りメーカーなどで建築確認がなかなか降りてこず、資金繰りの相談を受ける場合が出ている」との声も耳にしていますし、

ある県の瓦専門の建材問屋さんでも
「基準法改正の影響でどこも工事が無く、職人は仕事にあぶれている」との声が聞かれました。

(その分、「秋以降、職人が足らなくなる」だの、「秋・冬需が例年以上にある」との話も聞きます。)

 

  反面、ある地方の方のお話では
「建築確認の受付番号自体が進んでおらず、うちの地方では全く影響がない」(瓦が動かぬ原因では無い)との情報もあり、どの情報を信じて良いのか?、私自身多少混乱しています。

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